オーダーフォームの書き方(ジュエル編)
それでは、ジュエルケース用オーダーフォームの入力方法についてご説明させていただきます。※オーダーフォームのリンクは新しいタブ(またはウインドウ)で開きますので、ご参照いただきながらご覧ください。
まずは枚数を決めるんですね。100枚単位と書いてありますが100枚でもお願いできるんですか?
当店では最少ロット300枚から100枚単位で受注しております。料金表ページ(新しいタブで開きます)ではよくご注文いただく枚数に絞って掲載しておりますが、600枚とか1,100枚でももちろん大丈夫です。
次がジャケットのページ数ですね。8曲分の歌詞を載せたいので8ページか12ページで悩んでいるところです。
そのくらいの曲数でしたらちょうど良いページ数だと思いますが、例えば8ページ(ブックレット)とは表紙や裏表紙も含めて8ページですので、写真を多用する場合などは歌詞を載せられるページは5〜6ページ程度となります。短めの歌詞ですと1ページに2曲載せられると思いますが、改行の付け方によっては収まらないケースもあるかと思いますので、実際の1ページ寸法(縦119.5mm×横121mm)に近いサイズの紙をご用意いただきラフにレイアウトを考えてみるのも参考になるかと思います。最近のCDはグッズとしての意味合いが強くなっており、写真集的にページ数を増やす傾向にありますので一概には言えませんが。また逆に曲数が少ない場合に多い4ページ仕様ですが、長方形の用紙を2つ折りにした状態で表紙を含めて4面という意味になりますので歌詞に使えるスペースは中面の2ページ分となります。印刷データをつくるためのテンプレート配布ページ(新しいタブで開きます)にイラストがありますので、併せてご参照いただければ幸いです。
次の項目は「オビ(キャップ)の有無」というところですが、有りと無しでは料金が変わったりするのですか?
当店ではオビの有無で料金は変わりません。これはオビ、ジャケット、バックインレイ(ケースの裏側部分)をひとまとめに大きな用紙に刷るため、パーツがひとつ無いというだけではお安く出来ない事情があります。※パーツごとに印刷の色味が変わらないようにする意味もあります。
次は「印刷物(ディスク盤面以外)の校正の有無」というところですが、校正という言葉は聞いたことはありますけど、デジタル?簡易?本紙?そのあたりをもう少しわかりやすく教えていただけませんか?
まず、PDF、簡易、本紙の前に「校正」の意味について大きく2つに分類される点をご説明します。
<文字校正>
タイトルやその他様々な文章、歌詞といった文字に誤字が無いかを見直す作業。本当によくある間違いとしてギターのスペルをGuiter(正しくはGuitar)としたり、ベースをBase(正しくはBass)といった楽器名は音楽に詳しくないデザイナー様だと気づかない場合がありますので要注意!
<色校正>
パソコンモニター(場合によってはスマホなど)画面上で見る色味と実際に印刷した際の色味を完全に合わせることは、現在の技術ではほぼ不可能です。細かい理由はここでは省略しますが、例えば家庭用のプリンターをお持ちでしたら、それで出力するだけでも結構違うもんだなとお感じになられると思います。青が赤になるほどの違いではありませんが、青が紫っぽくなったりという違いなら起きる可能性があるのも事実です。そこで大量生産前に試し刷りをして色味を確認することを色校正と呼んでいます。
長い説明になってしまいましたが、ここをご理解いただいたうえで、文字校正なら「デジタル構成」か「簡易校正」、色校正もしたい場合は「本紙校正」と大ざっぱにご認識いただければ十分です。
PDF校正は当店でのデータチェック完了後、印刷前の最終データをPDFでご覧いただくものです。Illustratorをお持ちではない方でも印刷前のデータをご覧いただけますので、デザイナー様から直接ご入稿される場合に便利です。
簡易校正は文字通り簡易なもので、校正専用紙にインクジェットプリンター(家庭用と似た仕組み)でおおよその色味をシミュレーションしたものですので、用紙とインクは実際のものと違うため、色味や印刷クオリティーの確認には適しません。ご入稿いただいたデータをそのまま実寸大にプリントしますので、文字やレイアウトなどのバランスを確かめるには十分なものです。
本紙校正は完成品と同じ用紙(ジュエルケースの場合はコート紙135kgが標準)とインクで試し刷りを行い、質感も含め厳密な色校正が可能です。
簡易校正はページ数にかかわらず¥5,500、本紙校正はジャケットのページ数が2〜4ページは¥22,000、それ以降6ページ、8ページと増える毎に¥2,750加算されていきます。この料金にはオビとバックインレイの料金も含まれます。
次は「ディスク盤面の印刷方式」というところですが、シルク?オフセット?正直全く分からない用語で検討も付かないので「わからない」にチェックを入れたくなります。。
そうですよね。。実際、お問い合わせいただくことが非常に多い項目なんですが、今回のCDの印刷面(レーベル面)に写真を使われる場合は、ほとんどの場合「オフセット印刷」となります。これは紙の印刷に近いイメージとお考えください。ディスク盤面に白版という白色の下地をまず印刷してから、フルカラーで印刷するものです。いま申し上げました白版を入れないことで銀色に直接フルカラー印刷することも可能で、これはこれで銀色が透けた質感になるのでメタリックな印象で面白いかと思います。
もう一方のシルク印刷は、DICと呼ばれる特殊なインクで印刷するのですが、色の混ぜ合わせができないもので、白ならDICF27、黒ならDIC582というような色番号で指定する必要があり、少し難易度が高いのですが、薄いインクの膜を重ねるため(最大4色)立体的で高級感のある質感になることが特徴です。使える色は印刷データを作る際に使用するテンプレートにリストアップされておりますので、そこからお選びいただきます。
次は「ディスクトレイの色」というところですが、これはCDがセットされているプラスチックのところのことですよね。色が選べるんですね。
はい。近年はクリア(透明)のトレイを選択されるお客様がほとんどですね。クリアにすることで、バックインレイというケースの裏に入るカードを両面印刷することができます。CDを外したときにメッセージが見えるような仕掛けをしている方もいましたよ。また、ケースに色を付けたい場合でも白か黒(チャコールグレーっぽい色)と、有料オプションでツヤのある白と黒(こちらの黒は真っ黒です)がありますが、赤や青などカラフルには出来ないので、バックインレイの裏側を赤や青などお好きな色でベタ塗りして擬似的にカラフルなトレイにすることもあります。
次は「マスター音源のご入稿方法」という項目で、一番不安なところです!スタジオで録音したデータはもらいましたが、どうすれば良いのでしょうか?
CDで一番重要な部分ですよね。スタジオで録音されたデータをお持ちとのことですので、それがDDPマスターという工場にそのまま送れるデータをお持ちであれば、ネット上で送信していただければ問題ありません。おそらく複数のデータがひとつのフォルダーに入っているかと思いますが、それをフォルダーごとzipなどで圧縮していただき、ギガファイル便やDropboxなどでアップロードしたURLを担当者までお知らせください。また、このDDPマスターをCD-RやDVD-Rでお持ちの場合はお手数ですが当店まで現物をお送りください。
それ以外に、DDPマスターではないCD-R(通常のCDプレイヤーで再生できるもの)でマスター音源をお持ちの場合も現物をお送りいただきますが、こちらはディスクの検査などが必要となるため、¥2,200の受け入れ手数料が必要です。
また、スタジオ録音ではなく宅録ユーザー様に多いのですが、録音したデータのまま(Wavファイルなど)でしたら、これをマスター音源とするために当店でDDPマスターをお作りすることも可能です。(手数料として¥3,300掛かります)
次は「追加オプション」というところですが、私はCDをライヴやイベントで販売するつもりですが、何か必要なオプションはあるのでしょうか?
当店のCDプレスプランは基本的に必要なものは全て含まれておりますので、彩さんのように手売り販売をされる場合は特に必要ありません。
今後CDショップやAmazonなどで販売を検討されている場合は、バーコードだけ先に取得してオビなどに印刷しておくと、後からシールを作って貼り付ける手間も省けて便利です。また最近は配信(サブスクリプション)する際に必要なISRCコードの取得も増えています。いずれも個人で取得するのは面倒で費用もかかるのでよろしければお任せください。
その他、よくあるオプションとしてJASRACへの許諾申請を代行というものがあり、カバー曲を収録する場合には必要となりますので、必ず事前にお問い合わせください。
次は、、タイトルは分かりますが品番?これはどうすれば良いのでしょうか?
はい、タイトルはそのまんまですがCDのタイトルをご入力ください。ここではアーティスト名は不要です。品番についてはよくご質問いただくのですが、英数字13桁以内(JASRACへの許諾申請がある場合は11桁まで)であればご自由にお決めいただけます。規定として英字は大文字のみと定められており、記号は-(ハイフン)のみ使用できます。
例えば、AYA-0001やAYCD-1001など、アーティスト名に関連したようなものでも結構ですし、自主レーベルをお持ちであったり、所属事務所がある場合はこれまでに連続した番号があるかも知れませんのでレーベルや事務所の担当者さんにお尋ねください。
この品番はCDプレス工場での製造管理番号になることと、CDショップなどで販売する場合は製品番号としても使われる番号ですのでよく考えてお決めください。豆知識ですがCDの記録面(銀色の面)の中心部分にレーザーで刻印されますので完成したらぜひ見てみてください。
もうお腹いっぱいになってきました。。が、あと少しですね!
ご入稿予定日とご希望納品日の項目について教えてください。
ここの項目は請け負う側としては一番気がかりな部分です!
「いつ」マスター音源や印刷データをお送りいただけて
「いつ」完成品をお届けするか
ということなのですが、まずご入稿予定日についてご説明します。
ご入稿予定日とはマスター音源と印刷データを当店にお送りいただける日のことで、午前中にお送りいただければ原則としまして即日データチェック作業を行いますので、データに問題がない場合は翌営業日から工場で製造開始となります。ここで問題があった場合は進行できませんので一旦納期はストップとなります。
晴れて製造開始となりましたら、ジュエルケース仕様の場合は通常10営業日後に出荷される見込みで、工場のある静岡県からの発送で翌日〜翌々日お届けとなります。(一部離島などは除く)通常納期よりも早い製造を希望される場合は、特急製造で1〜2営業日短縮できる場合がありますので事前にお問い合わせください。(納期短縮エクスプレスオプション1営業日短縮ごとに¥5,500)
ここで言う「営業日」とは、土日祝日を除く平日でお盆や年末年始はそれぞれ長期休業期間がありますので、事前にお問い合わせください。また製造工場は大手レコード会社のCDも製造しているため、メジャータイトルの製造中は混むことがあり、やむを得ず数日製造期間が延びる場合がありますのでご了承ください。
あとは連絡先ですね。これは分かります!
そうですね。これは彩さんのご連絡先を入れていただければ結構です。
お支払いにつきましては、このフォームを送信していただいた後、担当者が内容を確認してから銀行振込またはクレジットカード決済のご請求書を作成しますので、それからのお支払いとなります。
最後に備考欄がありますが、何か特殊なご要望や、すでにご入稿データの用意が出来ている場合はアップロードしたURLをご入力いただければスムーズに対応できます。
ようやく最後まで来ました!今回はデータを自分で用意しようと思っていますので、この後も色々と教えてくださいね。
もちろんです!
このコーナーでは当店にお申し込みいただく際、まず最初に行っていただく「オーダーフォーム」のご入力方法について解説してまいりました。専門的なワードも多く分かりづらい点もあるかと思いますが、少しでも手助けになれば幸いです。